Broco 終了のお知らせ。

Forexmagnates の記事
http://forexmagnates.com/broco-officially-blows-up/ ←押収後の室内の写真有り。

CEOヴァレリーマリツェフ 氏の声明
http://www.procapital.ru/showthread.php?t=45441

Brocoサイト内forum での声明
http://forum.brocompany.com/showthread.php?t=10247 ←払い戻し請求先等

FPAのBrocoページ
http://www.forexpeacearmy.com/public/review/www.brocompany.com ←他国での過去のライセンス状況が分かる

諸々の情報交換がおこなわれているforum
http://www.procapital.ru/forumdisplay.php?f=967


詐欺容疑で機材・資料一式を当局に押収されたのでやむ得ず業務停止しました。
7/27には全てのポジションはクローズされ、払い戻しは郵送で・・・という感じですかね。
(但し、請求書は受け取るけど、押収されたシステムにアクセスできないから、すぐには返せないよ・・と書いてあります。
公式Webも7/27にアクセスできなくなるとの書込みを読みましたが、現時点ではアクセス可能のようです。

カオスな相場本。。

わんわん 2012/01/29 05:14
>実際は、たとえば1時間足以上のスケールではランダムウォークと同じ性質を示すが、それより小さなスケールでは
ランダムウォークではない・・・という主張を、経済物理学の本などに見ることができます。


お勧めの書籍があれば教えていただきたいです

経済物理学というと、高安秀樹氏の著作が有名です。著者名で検索して、大きな本屋であれば立ち読みできると思います。
私が過去に読んだ、経済物理学(≒相場をカオスと見る系)の本は、以下のものだけです。
入門書なら「禁断の市場」、研究書なら「株価の経済物理学」をお勧めします。株価の〜は、これを読んで必要性を判断してください。^^;



1994年 カオスと資本市場―資本市場分析の新視点(エドガー・E. ピーターズ)
1996年 「カオスで挑む金融市場―ないようで必ずある規則性を探る (ブルーバックス)(倉都 康行)
1998年 リスク再考―カオス、フラクタルを視座として (金融職人技シリーズ)(倉都 康行)
1999年 リスクテイカー(小説)(川端裕人
1999年 複雑系と相場(トニス ヴァーガ)
2001年 マネーゲームの予言者(プレディクターズ)たち―複雑系科学者、市場予測に挑む(小説)(トマス・バス)
2008(2004)年 禁断の市場 フラクタルでみるリスクとリターン(ベノワ・B・マンデルブロ
2006年 科学が明らかにした投資変動の予測力(岩田 年浩)
2011年 株価の経済物理学(増川 純一,水野 貴之,村井 浄信,尹 煕元)

岩田先生は、株価の変動を音に変換して、この銘柄は耳障りな雑音がするから予測が難しい!といった独創的なアプローチをされていて、ちょっと別な意味でカオスちっくなんですけど、アトラクタの軌跡も観察しているのでリストに加えています。
たいていの本は、単純なランダムウォーク=効率的市場仮説の否定から始まって、フラクタル性の説明、R/S解析によるハースト指数の計算、カオスの解析に慣れる為の実例としてロジスティック方程式の紹介や、アトラクタを平面や3次元空間に書いてみただけの図があったりします。
どれも相場はカオスであるという状況証拠のようなものを挙げるだけにとどまっていて、実際に短期予測は可能なのかどうなのか?は謎のままです。なので、直ぐにはトレードの役に立たないと思います。(上に挙げた小説の中では、一応、短期予測が実現されています。笑)



面白いなと思ったのは、トニス・ヴァーガのコヒーレント市場仮説です。

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プラスサム・ゲームは常に得なのか?

サムソン 2012/01/29 12:15
ゼロサム論に関して 自分は全く逆の見解ですね。
株を買った人は最終的に必ず売りますよね?だからゼロサムだと思います。
為替は 例えば海外旅行や留学のために外貨を買っても最終的にその外貨全てを売るわけではない。
使った外貨がその後上がろうが下がろうが関係ないわけです。貿易決済に絡む実需取引もあります。
どうも為替取引をゼロサムとする考えには違和感を感じます。

ご意見ありがとうございます。この辺りは、実体経済のどこまでを含めるか?実需筋は潜在的に損をしているとみなすべきかどうか?で解釈が変わるのではと密かに思っています。
仮に為替取引をプラスサムとして、、、肝心のFXの取引注文がすべてブローカーに呑まれていたら、それでもプラスサムと言い切れるでしょうか?(特に100〜1000通貨の取引や、海外の非正規のノミ業者の場合)
公正なブローカーがカバー先銀行に取り次いでいたとして、カバー先銀行が注文を全部呑んでいたら?
くりっく365のマーケットメーカーは、顧客が買いたいと言えば売らざるを得ないし、顧客が売りたいと言えば買わざるを得ないので、顧客の利益はマーケットメーカーの損失になります。つまり、ミクロなゼロサム構造は必ず存在します。このミクロなゼロサム構造を解消できるほど(=参加者全員が利益を得るほど)、大きなプラスサムが存在するのでしょうか?
…なんて思うのです。



逆に、超・マクロな視点で考えると、為替取引の本質は通貨で通貨の売買をする「通貨の再分配ゲーム」です。大勢で売買することで、資金が移動するだけのゲームとみなすこともできます。
ドルのマネーサプライ(通貨供給量)は、下記グラフで示された通り、年々増え続けています。経済の発展とともに、増え続ける「通貨」を再分配している以上、プラスサムに決まっているじゃないですかっ! とも思いますよ。^^;

(厳密には、人口増加というか、ドル利用者数の変化を加味しないといけませんので、本当に興味のある人は自力で考えて調べてください...orz





ここからが本題なのですが、仮にプラスサムであるとしても、その恩恵を全員が受けられるかどうかには別の問題があります。
宝くじは、”マイナスサムだから買わない方がよい”事例として、よく挙げられます。逆に、宝くじがプラスサムだったら、常に買った方が良いのでしょうか?

1000人の参加者が千円ずつ払って、1人だけが当たる宝くじを考えます。
主催者が賞金の原資に1万円を加えることで、当選者が受け取る金額は101万円とします。
このプラスサム宝くじには参加すべきでしょうか?


期待値もプラス、無限回参加できれば無限に儲かることは明らかなのだけど、手持ち資金が1万円で10回しか参加できない場合…
個人的にはお勧めしません。約99% の確率で全額失って終わりです。
もちろん、この宝くじが、1回の当選者1000人(=全員当選)で、賞金が1010円だとしたら、当然参加すべきですけどね..。


結局、トータルでプラスサムであっても、
プラス部分の分配に大きな偏りがあれば、儲けられる確率は大きく減ってしまう
プラスサム・ゲームの中にゼロサム構造(敗者の損失が勝者の利益となる仕組み)は同時に存在し得る
という点に注意すべきなのです。





ちなみに、FXの勝ち組比率(アメリカ、2011 Q4)では、相変わらず過半数が負けています。
http://jp.forexmagnates.com/2012/01/18/forex-brokers/2313

私としては、この比率が逆転しない限り、FXはプラスサムとは言いづらいです..。

私的ランダムウォーク観

最近、とあるサイトで「FXはゼロサムで丁半博打だからやる意味が無い。株や投信はプラスサムだから価値がある。」なんて主旨の記事を見たのだけれど…、
私には株や投信もキャピタルゲイン(価格差益)を目的とする限りゼロサムだと思ってます。株がプラスサムに見えてしまうのは、「社会が発展し経済規模は拡大し続ける」と暗黙のうちに仮定しているからであって、(実際、世界規模ではまだまだ拡大し続けるでしょうけど…)、いつか、永遠に続く不況が始まれば誰もプラスサムだと思わなくなりますよ。


そもそも、株がプラスサムだと信じている人は、安値で買った株を高値で売った時、高値で買ってくれた人に対してどう思っているのでしょうか?
「良い買い物をしましたね。この株はもっと上がりますよ!」…なんて考えていたら、それは合理的な投資家では無いですよね。本気で値上がりすると思っているのなら、売らずに持ち続けるべきですもん。
「高値掴み、、お疲れさん...。フヒヒ」と心の中でつぶやく方が下品だけど、まだ自然じゃないのかなぁ…。(コラ
(本来の”投資”のあるべき姿は、株を買って配当をもらうことだと思ってます。それ以外は全部、投機=ゼロサムですわ。



閑話休題



そんな株の話はさておき、私自身はFXはゼロサムと割り切ってトレードしています。これが丁半博打と異なるのは、値動きに確率的な歪み=収益機会が残っているからです。
具体的な収益機会の探し方は省略しますが、「値動きには○○という性質がある」と仮定し、その仮定に統計的な妥当性があるのかどうか?検定し、仮にその性質があるとしたら、どのようなアプローチが尤も合理的であるのか?延々と考え続けています。
その思考プロセスの中では、当然、市場はランダムウォークしているかどうか?もいつも気になります。

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InterbankFX の MT4 が・・・?!

専業システムトレード生活の KK 氏が、独自にチャートソフト(有料?)を作られているようです。普段、計量分析的なアプローチをしていて、既存のチャートソフトや Excel の使い勝手に不満のある人なぞが、要望を出してみたら案外叶ったりするかも??しれません。気になる人はみてみてください。




さて、前回の記事に以下のコメントを頂きました。情報提供ありがとうございます。

ひろ 2012/01/25 16:48
この機能は、最新のInterBankFXからMT4をDLすると無料Script(IBFX-Undockchart)として標準添付になってますね。
VTのようにUndock、Redockできるようです。
その他1クリック注文できるEAなんかも添付されてます。

早速、http://www.ibfx.com/Platform/Forex-Trading-Platform からダウンロードして確認してみたところ…

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Build 409 でないと、デモ口座の申請ができない。

最近、MT4 の ファイル -> デモ口座の申請 で、デモ口座が開設できない現象が起きています。
原因は、デモサーバ側が Build 409 より古い MT4 からの申請を拒否している…ようで、terminal.exe を Build 409 のものに置き換えると、従来どおり開設できます。


ブローカーによっては、Webサイトから MT4 のデモ口座を開けるので、
http://www.brocompany.com/brokerage-services/open-demo-account/broco-trader/ ← Broco の例
そこからメール経由でアカウント取得後、 409 へ アップデートすることができます。
この手のサイトにメールアドレスを登録すると、SPAMが届くことが多いので、 10分メール のような捨てアドを使う方が良いでしょう。。

あ、本年もよろしくお願いしますっ。

相関性の世界もややこしい。。

先日、相関性の話をしていたので、ついでに紹介しておきます。
三菱東京UFJ銀行のサイトに、グラフィカルモデルと構造方程式モデルを用いた市場間連動メカニズムの探求という文献があります。2008年のもので、すでに他のブログでも紹介されているので知っている人も多いのではと思います。この文献では、相関係数、偏相関係数から始まって、構造方程式モデル(共分散構造分析)の話がでてきます。

↑それによると、2000〜2008年の間は変数間の影響力がこんな関係にあると推定されています。
この推定自体が妥当なのか?は私には判断がつかないし、2011年現在どうなっているか?は検証しなおさないといけません。
(日米だけの関係をみるのなら、これらの変数だけで十分...なのかな?というレベルだし。。。^^;



個人的には、この種の変数間に相関性が生まれるのは、その背後で相関性を生む規模の大きなお金を動かしているヘッジファンドや実需を含めた何かの集団が居るのだろう..という程度の認識しかありません。彼らがいつ行動パターンを変えてくる(=相関性が崩れる)か予測できないし、結局、すべては値動きに反映されるのだから、取引対象の値動きだけ見てればOK(!)と確信しているので、熱心に調べる気力はありません。ただ、まじめにファンダメンタルの勉強をするのなら必須の知識なのかなと思いました。
参考書としては、Amazonのレビューによると 小島 隆矢の「Excelで学ぶ共分散構造分析とグラフィカルモデリング」や「入門 共分散構造分析の実際」がお勧めかも??しれません。


Rで偏相関係数を求めるなら、ここ
相関分析って何?という人は、ここ
Rで共分散構造分析なら、RWikiから
Graphical Modelsのソフトを探すなら、http://www.cs.ubc.ca/~murphyk/Software/bnsoft.html
※ほとんど自分のためのリンクメモです。気が向いたら、これから調べようかなと...苦笑。