毒入りリンゴにご用心。
かくさん 2010/07/15 19:13
すごいですね、なんか売り物にも出来そうな感じのEAに見えてきます。
初心者の自分では、飛びつきたくなるようなバックテストの結果ですね。
と言わしめたのがコレ。
↑ドル円5年分ぐらいです。
↑同じ設定で、ユーロドル5年分です。
こんなEAが発売されたら買いますか…?
・マーチンゲールなのにロット数限定なのでとても安全
・ロジックは前回の売買結果に基づいてポジションの方向とサイズを決めるだけなので堅牢
・ソースコード付きでライセンス制限一切無し
過去にコメント頂いた人限定で、先着20名様まで定価6万円の50%割引でお売りしましょうか?
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なんて言われて買ってしまうのはとても危険です。^^;
実は、このEAは最大ロットを取った時だけ、損切りをしないのです...orz
常に損切りしないEAであれば、バックテストの勝率が100%になって目立つので、初心者でもその毒に気づくと思います。シングルポジションで、ポジションと反対方向に価格が旅立ってしまえばどんな目に遭うか想像もできますよね。
ところが、この毒をマーチンゲールEAに混ぜておくと、小ロット時の損切りがあるので、見かけの勝率は100%より低くなります。実際、今回のEAで勝率50%前後です。収益グラフにも下がる部分が散見されるので、まさか裏で、「損切りしない戦略」が動いているとは気づかないでしょう..^^;
元々の売買戦略の勝率が50%だったとして、64倍ロットまで許容すると、7段のマーチンゲールを行うことになります。7連敗しない確率は、(1-1/2^7)*100 = 99.2%で、残り0.8%が本来ドカンと負けるパターンなのですが、そこに「損切りしない戦略」を仕込むことで、きれいな(?)収益グラフが出来ていたのです。。。
(このEAは本当に sl = 0 にしていますが、本気で騙すつもりなら、最大ロット時には普段の3倍大きなSLを入れて、値動きにあわせて動かして巧妙にSLに掛からないようにする...かな?^^;;
ここまで解説しても、おそらく、人間の感覚では800回以上のトレード回数、5年という期間にアンカリングされて、
「理屈は分かった。でも、このグラフを見る限りこのEAは有効に機能しているとしか思えない。」
「もし、この5年間に運用していたら着実に利益を増やしていたじゃないか?」
と考えてしまうでしょう。でも実際は、5年間に最大ロットに至ったのが7回あって、その7回は、たまたま損切りしない戦略で勝てただけなのです。5年で7勝しただけのトレードシステムだと考えることが出来れば、その将来性がいかにあやふやなものか分かると思います。
「でも、このEAにはホンモノの優位性があるのだから、7戦7勝するのは当然では?」
…と、どうしても思われる人には以下のテスト結果を差し上げます。
GBPUSD 5年分で、700回を超えるまで順調に利益を積み増したのに最後にドカンです。。
「GBPUSDに最適化していないんだから、ドカンは当然だよ」
「最適化せずに使うなんて素人すぎ(ry」
…あ、あれ?^^;トレード回数が5000回を超えてる@@;
もしかして、このコードには本当に優位性があったの?えぇぇぇ???
(冗談はさておき、マーチンゲールの威力や最適化の意義を考える材料にして頂ければ、幸いです。