時間分散メモ

ガマウシさんのところで見かけた、時間分散投資システム【EA_RealDeal】(リアルディール)というEAの開発者ブログが、「放置運用も可能な時間分散投資のEA開発物語」で、"時間分散"の効果を示すサンプルEA が配布されています。


時間分散という用語はここを読むと、「購入時間分散」と「保有時間分散」の2種類の意味があるようです。今回の EA では、「購入時間分散」になります。
配布されているサンプルEAでは、MAクロスシグナル発生後に8時間毎に分割して買っているのですが...それだけで、PFが改善するのは不思議な感じがしたので追試してみました。


まずは、時間分散無しで、PF = 1.74 となりました。

次に、十分割の分散で、PF = 1.84 になりました。

ヒストリカルデータの違いがあるので、厳密には同じ結果が再現できないのですが、公表された結果とほぼ同じ傾向になっています。
戦略的なナンピンと違って、何も考えずに一定時刻間隔で買うだけでは、高値を買ったり安値を買ったりで、平均買値が下がるようには思えないので、何故、改善するのか不思議です。
しかし、よく考えてみると、MAクロスをシグナルとしているので、買いシグナルが発生した時点では、実は買われすぎ状態となっている確率が高い可能性があります。

↑シグナル発生時より、その後の方が安く買えている例
↓シグナル発生時が最悪の高値掴みになっている例

どちらの例も、シグナル発生時の一括買いより、分割買いの方が有利に働きます。


…だったら、シグナル発生日は買わない方が良いのでは?と思い、シグナル発生後、8x3=24時間は買わないようにスキップさせてみたら、 PF = 1.88 に向上しました。^^v

(...ジョークをあまり真に受けないようにね...^^;


MAクロスシグナルが発生して、一定時間経った後に最良の売買ポイントがあるのなら、分割売買せずに、そこを1点突破するのがベストかな?と、売買時刻のシフト機能を組み込んで最適化を試したところ、PF = 2.01となりました。どうやら、シグナル発生から53時間後に一括売買するのが良さそうです。

現実には、53時間後という設定が将来も有効であるはずも無く、これは単なる過剰最適化に過ぎません。
ただ、シグナル発生時より、発生後に美味しい売買ポイントが来るけれど、それがいつなのか分からないという状況下では、「購入時間分散」は次善の策として有効なのかなと思いました..。(終