Goertzel browserによるサイクル分析?

私自身は、相場の周期的な変動に基づくサイクル分析や日柄分析に興味が無くて、むしろ「相場に周期性は無い」という前提でシステムを組んでいます。…しかし、日々のチャートを眺めていると、そこに周期性を感じない訳ではありません。
人間の生活サイクルや社会活動が共通の時刻制度に従っている以上、相場に周期性があっても不思議ではないと考えています。
(特定の時間足トレーダーのエントリーが特定の時刻に集中する感じです。
また、「トレーダーの心理が周期を作り出す」傾向もあると思います。
例えば、5日間で相場が上昇し、次の5日で下落したとします。山が1つできた状態です。次の山がどんな周期になるのか?を大勢のトレーダーに予測させたら、かなりの人が同じ周期の山を期待するような気がするでしょう?
心理よりも投機資金が市場で移動するのに掛かる時間がだいたい同じなので資金の往復時間が周期性を作り出すのかもしれません。
(資金が振り子のように動くイメージ..。


一方で、相場に一定の周期を確認できたら、それを出し抜こうとするトレーダーが居るのは確実で、相場の周期に先んじて売買しようとした結果、相場の周期性を歪めてしまいます。また、ランダムに発生するニュースイベントは周期性を無視して相場を動かします。
そんな風に見ているので、相場では周期性が生成したり消滅しているのでは?と思っているのです。
(...だから、そんなものは当てにしないほうがいい。。^^;


ただ、逆に考えたら、短期間であれば周期性が成立する機会が多々ある訳で、それを利用しないのはもったいない..とも思えます。
エリオット波動論による推定は裁量の余地が大きいし、一目均衡表は日足以外での汎用性が無い気がするし、その他のテクニカル指標もパラメータ依存で擬似的な周期が決まる怪しさがあって、もっと定量的な指標は無いのか?と探して見つけたのが Goertzel browser です。



Goertzel browser は、Goertzel algorithmに従って、限られた範囲の周波数成分を検索し、上位2つの周波数での余弦波の合成波を描きます。
↑USDJPYの1分足で、チャートからは分かりにくいですが、周期の天底がなんとなく一致しているのが分かります。


↑AUDNZDの日足では、周期性を強く感じますね...^^;;;



この指標は、バーが増えるたびに解析結果がリペイントされるのと、どんなチャートにもそれっぽい波形を描いてしまうので要注意ですが、サイクル分析の手段としては合理的かなと思ってます。