水星の逆行

ごく一部のトレーダーにしか、その存在を知られていない「モースの預言書」によると、8月20日〜9月12日の間は相場が乱れる期間とのこと。実はこの期間は、占星術における水星の逆行期と呼ばれていて、詳しく知りたかったら、「水星の逆行」で検索すると分かると思います。
惑星の逆行とは?
水星の逆行中におこりやすいこと
↑分かりやすいサイトでこんな感じ。


正直、地球に近い月の動きが相場に関係するのは、月の引力が潮の満ち干きを引き起こす程度に影響があるので、理解できなくも無いのです。(..実際にそういう統計があるのかは知りません。山中さんの金融占星術入門も読んでいません^^; MT4 には、Moon Phases.mq4 というインジケータがありますが、使ったことはありません。)


しかし、水星の動きが錯覚で逆行しているように見えるだけで物理的に影響を及ぼすとは到底考えられません。
ところが、この水星の逆行期を信じる市場関係者が少なからずいるようで、有名どころでは、メリマンさんでしょうか。氏のサイトには以下のような記述があります。

水星逆行
スイセイギャッコウ
Mercury retrograde (マーキュリーリトログレード)
水星は1年に平均3〜4回逆行し、マーケットへのインパクトが強く、メリマンが特に重視している現象です。水星逆行期間は平均20日〜25日間で金融・商品相場の方向性が極めて不安定になる傾向が強まります。相場の上下動が激しく、逆行の初期段階では相場は短期間に激しく変動し易く、逆行期間の中間部分に入ると変動率は低下しますが、方向性は依然として不安定です。また、この時期はテクニカル面の下値支持線、上値抵抗線、相場パターン分析などは信頼できません。相場は支持線抵抗線に遠く及ばないか、あるいは一時的にこれら両線をしばしば突破し、ロスカットを誘発します。したがってトレーダーにはもう1つの原則として、水星逆行期は1.利食いは素早くする。2.あなたの目標値に達するまで待ってはいけない。あなたに有利に動いていた相場の値動きが止まったら、すぐに手仕舞いしたほうがよい。3.テクニカル分析のダマシが頻繁に起こる。4.短期売買に徹する。(つづく)


…これを読んでいて、ふと思ったのですが、

水星の逆行を信じるトレーダーが逆行期に、普段と異なる売買をする。

相場がいつもと異なる動きになる。(=逆行期預言が的中する!)

ますます、信じるトレーダーが増える。

という自己達成予言的ループに陥ってるんじゃないでしょうか?^^;
占星術としての水星の逆行は信じられなくても、集団心理が引き起こす現象としてなら、納得できる人は多い気がするので、私も少しは警戒してみようかなと思ったのでした..。(..そういう警戒心が水星逆行を現実化するんですね。。




冗談はさておき、逆行期自体の期間が長いので、確率的に何かが起きるのが当たり前と考えるべきかもしれません。
2010年の逆行期は3回の合計65日間で、前後3日も変化日とする考え方では83日間になります。
83/365 = 23% になるので、2〜3ヶ月に一度の暴落高騰規模なら当たってもおかしくないのです。