私的ランダムウォーク観

最近、とあるサイトで「FXはゼロサムで丁半博打だからやる意味が無い。株や投信はプラスサムだから価値がある。」なんて主旨の記事を見たのだけれど…、
私には株や投信もキャピタルゲイン(価格差益)を目的とする限りゼロサムだと思ってます。株がプラスサムに見えてしまうのは、「社会が発展し経済規模は拡大し続ける」と暗黙のうちに仮定しているからであって、(実際、世界規模ではまだまだ拡大し続けるでしょうけど…)、いつか、永遠に続く不況が始まれば誰もプラスサムだと思わなくなりますよ。


そもそも、株がプラスサムだと信じている人は、安値で買った株を高値で売った時、高値で買ってくれた人に対してどう思っているのでしょうか?
「良い買い物をしましたね。この株はもっと上がりますよ!」…なんて考えていたら、それは合理的な投資家では無いですよね。本気で値上がりすると思っているのなら、売らずに持ち続けるべきですもん。
「高値掴み、、お疲れさん...。フヒヒ」と心の中でつぶやく方が下品だけど、まだ自然じゃないのかなぁ…。(コラ
(本来の”投資”のあるべき姿は、株を買って配当をもらうことだと思ってます。それ以外は全部、投機=ゼロサムですわ。



閑話休題



そんな株の話はさておき、私自身はFXはゼロサムと割り切ってトレードしています。これが丁半博打と異なるのは、値動きに確率的な歪み=収益機会が残っているからです。
具体的な収益機会の探し方は省略しますが、「値動きには○○という性質がある」と仮定し、その仮定に統計的な妥当性があるのかどうか?検定し、仮にその性質があるとしたら、どのようなアプローチが尤も合理的であるのか?延々と考え続けています。
その思考プロセスの中では、当然、市場はランダムウォークしているかどうか?もいつも気になります。

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InterbankFX の MT4 が・・・?!

専業システムトレード生活の KK 氏が、独自にチャートソフト(有料?)を作られているようです。普段、計量分析的なアプローチをしていて、既存のチャートソフトや Excel の使い勝手に不満のある人なぞが、要望を出してみたら案外叶ったりするかも??しれません。気になる人はみてみてください。




さて、前回の記事に以下のコメントを頂きました。情報提供ありがとうございます。

ひろ 2012/01/25 16:48
この機能は、最新のInterBankFXからMT4をDLすると無料Script(IBFX-Undockchart)として標準添付になってますね。
VTのようにUndock、Redockできるようです。
その他1クリック注文できるEAなんかも添付されてます。

早速、http://www.ibfx.com/Platform/Forex-Trading-Platform からダウンロードして確認してみたところ…

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MT4 Floating Charts 他

MT4のチャートのウィンドウを分離して、フローティングチャート化するソフトが販売されているので紹介しておきます。
マルチモニタ環境で、MT4を1つだけ起動している人 (..なんて居る??) には役に立つかもしれません。

http://www.tradertools-fx.com/mt4-floating-charts.html
日本語環境で動作するのか未確認なので、自己責任で買ってお試しください...。



トレード関連では、特に書いておくことも無いのだけれど、
ヴォイスコム:業務休止のお知らせは、ちょっと残念でした。ここはカバー先が中国系で中国元を扱っていたので、将来、中国元を扱える希少なブローカーとして生き残るかな?と想像していたのですが、困難だったようです。
121証券は社名を変えて存続の道を探っているようです。
121証券株式会社:社名変更のお知らせ
ミスター証券→121証券→レクセム証券と2回目の社名変更です。


FXCMジャパンは、昨日から既存口座も MT4 が新しくなっています。私も無事、旧ODLから移行が完了しました。
http://www.fxcm.co.jp/support/new_mt4.html
サードパーティーのブリッジの排除でどこまで人気を回復できるか気になるところ..。
BT社は、VDPには、Virtual Dealer Plug-in detection tool なんてツールが売られるほど嫌われているので、表舞台からは隠れざるを得ないのかもですね..。


ちなみに、サイバーエージェントも、FXCMジャパンも Build 409 から(?)インストーラ自体が、必要なファイルをダウンロードする方式に変更されているようです。

↑このタイプのインストーラでは、ダウンロードサーバが停止したり、無くなったりすると再インストールできなくなるので、コレクターな人は、インストール後のフォルダごとバックアップしておく必要があります。



(skyrim ... ちょっとだけ、やってみたいんだけど、まずは動作環境から買わないといけなひ...orz

Build 409 でないと、デモ口座の申請ができない。

最近、MT4 の ファイル -> デモ口座の申請 で、デモ口座が開設できない現象が起きています。
原因は、デモサーバ側が Build 409 より古い MT4 からの申請を拒否している…ようで、terminal.exe を Build 409 のものに置き換えると、従来どおり開設できます。


ブローカーによっては、Webサイトから MT4 のデモ口座を開けるので、
http://www.brocompany.com/brokerage-services/open-demo-account/broco-trader/ ← Broco の例
そこからメール経由でアカウント取得後、 409 へ アップデートすることができます。
この手のサイトにメールアドレスを登録すると、SPAMが届くことが多いので、 10分メール のような捨てアドを使う方が良いでしょう。。

あ、本年もよろしくお願いしますっ。

続・5秒足、15秒足、30秒足!

以前の記事にコメント頂いたのが下記です。

Kazu 2011/12/13 23:20
オプション設定でチャートの最大BAR数を700くらいにして、走らせると700回くらい表示した後に、うまく更新されなくなりませんか?解決法がありましたらよろしくお願いします。

この問題に、対策できたかもしれないバージョンを作ってみたのでお試しください。
http://ux.getuploader.com/fai_fx/download/284/15SecChartMaker1.1.mq4
以前の秒足メーカーで不安定だった現象も解決しているかもしれません。。





↑こんな風にバーの数を制限していると、通常のオンラインのチャートでは、MT4を起動したままにしておくと、Bars が100を超えていきます。ところが、オフラインチャートでは、秒足メーカーが足を書き足しても、自動的に最新の100本までにカットされてゆきます。
自動カットされるときにヒストリ・ファイルを開いたままにしておく処理が問題だったようなので、足を書くたびにファイルをクローズするようにしてみました。
この辺りは、Ku-chart-Makerの作成で培ったノウハウ(笑)が役に立っているので、何でもいろいろ作って経験を積むと良いですよ..。

相関性の世界もややこしい。。

先日、相関性の話をしていたので、ついでに紹介しておきます。
三菱東京UFJ銀行のサイトに、グラフィカルモデルと構造方程式モデルを用いた市場間連動メカニズムの探求という文献があります。2008年のもので、すでに他のブログでも紹介されているので知っている人も多いのではと思います。この文献では、相関係数、偏相関係数から始まって、構造方程式モデル(共分散構造分析)の話がでてきます。

↑それによると、2000〜2008年の間は変数間の影響力がこんな関係にあると推定されています。
この推定自体が妥当なのか?は私には判断がつかないし、2011年現在どうなっているか?は検証しなおさないといけません。
(日米だけの関係をみるのなら、これらの変数だけで十分...なのかな?というレベルだし。。。^^;



個人的には、この種の変数間に相関性が生まれるのは、その背後で相関性を生む規模の大きなお金を動かしているヘッジファンドや実需を含めた何かの集団が居るのだろう..という程度の認識しかありません。彼らがいつ行動パターンを変えてくる(=相関性が崩れる)か予測できないし、結局、すべては値動きに反映されるのだから、取引対象の値動きだけ見てればOK(!)と確信しているので、熱心に調べる気力はありません。ただ、まじめにファンダメンタルの勉強をするのなら必須の知識なのかなと思いました。
参考書としては、Amazonのレビューによると 小島 隆矢の「Excelで学ぶ共分散構造分析とグラフィカルモデリング」や「入門 共分散構造分析の実際」がお勧めかも??しれません。


Rで偏相関係数を求めるなら、ここ
相関分析って何?という人は、ここ
Rで共分散構造分析なら、RWikiから
Graphical Modelsのソフトを探すなら、http://www.cs.ubc.ca/~murphyk/Software/bnsoft.html
※ほとんど自分のためのリンクメモです。気が向いたら、これから調べようかなと...苦笑。

MT4ショートカットキー設定ツール Accela2e の64bitOS対応。

以前の記事で紹介した、超絶便利な MT4ショートカットキー設定ツール Accela2e ですが、Windows7 64bit + AutoHotkey_L(32bit or 64bit のUnicode版) + Accela2e.ahk の組み合わせで一部の機能が動かないことが判明しました。
Accela2e を常駐しておくと、Win + E のキーで、experts フォルダを開くことができます。Win + B で MT4 を再起動できます。
ところが、上記組み合わせでは以下のエラーが発生します。


解決策の1つは、AutoHotkey_L のインストール時に ANSI(32bit)を選ぶか、AutoHotkey Basic をインストールします。これで従来通り機能します。



せっかく 64bitOSを使うのですから、AutoHotkey も 64bit (..というかUnicode版) にしたいという人は以下の修正をしてください。

 CallResult := DllCall("Psapi.dll\GetModuleFileNameExA", "UInt", hProcess, "UInt", 0, "Str", ModuleFileName, "UInt", FileNameSize)

↑この一行を見つけて、↓以下のように書き換えます。

  if(A_IsUnicode){
    CallResult := DllCall("Psapi.dll\GetModuleFileNameExW", "UInt", hProcess, "UInt", 0, "Str", ModuleFileName, "UInt", FileNameSize)
  }else{
    CallResult := DllCall("Psapi.dll\GetModuleFileNameExA", "UInt", hProcess, "UInt", 0, "Str", ModuleFileName, "UInt", FileNameSize)
  }

ANSI版とUnicode版で呼び出す関数名が少し違う..というのが原因でした...orz