たまには、ポジショニング(立場)の話をしようじゃなイカ。

…今日は息抜きにどうでもいい話…。




世の中にはいろんなタイプのトレーダーがいます。裁量でラインを引くだけの職人さんから、裁量でのテクニカル分析/ファンダメンタル分析併用タイプ、古典的なEAによる自動売買派、何でもアノマリー投資派、取引対象の値動き以外のファクターとの相関性を重回帰分析で見つけ出すシステムトレーダーまで…まぁ、生き残れるならどんな手段もありだと思ってます。
そんなトレーダーの分類基準の1つとして、

(A) 取引対象の価格(値動きと、そこから計算される値)だけを見れば勝てると考える派
(B) 価格以外のマクロな外部情報無しには他者を出し抜けないと考える派

があるとすると、私の立場は、断然 (A) です。もちろん、FXをやる際に指標発表や介入だけは避けるようにするので、まったく外部情報無しにやっている訳ではないのですが、基本的な考え方が (A) だということです。



一般に(B)の方が成績がよいと言われているにもかかわらず、私が自己相関にこだわり続けるのは、1つは、その技術を極めれば多くの銘柄(通貨ペア)に適用しやすいのと、値動きが投機の法則に強く支配されているように見えるからです。

投機の法則:買う人がいる->価格が上がる->さらに買う人が現れる-(そのくり返し)->高すぎて買える人がいなくなる ( あるいは、買うための余剰資金を持つ人がいなくなる ) ->下落が始まる->価格が下がる->さらに売る人が増える->さらに価格が下がる…

この法則はミクロ・マクロ・ループ(古い?)として説明する研究者がいるのですが、私も感覚的にそれが正しいのではと受け入れています。

↓そして、頻繁に観察される全戻し現象に、投機筋の存在を強く感じるのです。

7月から見ているコーヒーの全戻し。8月半ばに上がりだし、9月末に戻ってしまいました。
↓EURUSDの全戻し。このような往復は他の通貨ペアでも日常茶飯事ですよね..。

全戻しは、「その背後にファンダメンタルな変化があって、たまたま同じ価格に戻った」と考えるよりも、単純に「投機筋にもてあそばれていただけ」なのかなって思います。



そんな私にとって理想的な投機市場は、

(前提1) ほとんどの市場参加者は投機目的である。
(前提2) 参加者の誰も適正価格を知り得ない。(≒特定の個人が価格を支配できない)

で、そこでは常に不毛なゼロサムゲームが繰り返されています。その市場で生き残るための私の戦略を…限りなく抽象的に説明しますね。^^;

↑仮に、神様の視点で全ての市場参加者を、それぞれの取っているリスクの大きさ別に分類してヒストグラムを描くことが出来たのならば、リスクの大きさによって個体数にばらつきがあるはずです。(..と妄想しています。)
そして、リスクの大きさに関して少数派になれた人だけがゼロサムゲームの勝者となります。
↑上図では、赤の位置のリスクを取った人が大負けし、緑の位置のリスクを取った人が勝ちます。



↓やがて緑の位置で勝てることが知れ渡ると、他の人が同じリスクを取り始めるので緑の位置では勝てなくなります。

この世界での唯一の生存戦略は、水色で示したように常に少数派となるようなリスクに大きさを変え続けることになります。
当初は、リスクの大きさをただの数値(スカラー量)と考えて、それをコントロールし続けたら市場の変化に適応できるかなと考えていましたが、無理でした。今は、リスクの取り方を多次元ベクトル空間(リスク空間:私の造語)での座標とみなして、その中で常に少数派で居られるようなスイートスポットを追いかけています。
そして、スイートスポットが見つかって、初めて順張り/逆張りどちらで良いのかという具体的な売買戦術が決まります。スイートスポットは常に多数派の存在する位置(ホットスポット)の近傍にしか存在できず、ホットスポットとスイートスポットの位置関係次第で順張りしかできなかったり、逆張りがやりやすかったりするのです。


…意味不明ですよね。笑。
以前に逆推定やれぢーむで説明していた内容を、考え方の実態に合うように忠実にモデリングしなおすと、↑これが分かりやすいかなと思ってます。